TEENS川崎の飯島です。
昨日は台風でTEENSはお休みとさせていただきました。。。夏休み終了間際で宿題に追われているお子さんもいたと思いますが、今日からは通常通り営業です。
8月21日・22日(土・日)、以前告知した通り、発達障害*のことをオープンにしておしゃべりしよう!という思いの元、「語り場・しゃべり場」というイベントを開催いたしました。
参考:放課後等デイサービスの夏休み② 発達凸凹仲間と語ろう・しゃべろう!
TEENSでは発達障害の告知を受けていない子が半分以上おり、普段は”発達障害”、”自閉スペクトラム症”、”ADHD”、”LD”といった言葉は使わないのですが、こちらのイベントでは発達凸凹があるということを自覚している仲間たちが集まり、様々なお悩みについて打ち明けあっています。
★語り場: 大学生、社会人という、ちょっと先を行く先輩(TEENSやKaienを卒業したお子さんや修了生の皆さん)から受験や就活の体験談についてお話を聞きます。
今回はTEENS卒業生と、Kaienの就労移行支援の修了生にご協力いただき、受験の時のことや大学生活、就活や就労状況について話を聞きました。それぞれの体験に基づいて、子どもたちにアドバイスをくれています。
「受験か就職かは悩んだけど、最終的には両親と相談して決めました。自分だけで悩まず、上手に誰かを頼ること」
「世の中には嫌なことを言ってくる人もいるが、こちらの反応を楽しんでいるだけのこともある。スルーできる力を身につけてください」
「好きなことや得意なことを仕事にできたかと言われるとそうではなく、働いてくれと言ってくれたところで働いている。でも、それでよかったと思う」
…甘い話ばかりの成功談ではなく、苦楽を乗り越えて理想郷にいる、という話でもありませんでしたが、現実社会の中で発達の凸凹との付き合い方を試行錯誤してきた大人のお話は、重みが違いました。
★しゃべり場: 日頃の悩みや将来のことなど、いくつかのテーマの中から興味のあるものを選び、それについて先輩やスタッフも交えておしゃべりをします。
後半はお話を聞くだけではなく自分たちのお悩み相談をする会です。子どもたちグループと保護者グループに分かれ進路のことや学校生活での不安についておしゃべりをしました。
普段、「同年代の子とはおしゃべりできないんです」という子どもたちも結構いたのでどうなるかドキドキしていたのですが、ふたを開けてみたらとーーーっても盛り上がりました。
学校でイジメにあっている、なんてナイーブな話題も出てきて、ドキリとさせられましたが、意外にも子どもたちの反応は明るく前向きで、「わかる、わかる!」「あるある~!」と共感の嵐。
イジメあるあるを楽しんだ後、最終的には、「いじめなんていうのは弱い人がすることで、付き合ってあげる必要はない。周りの大人を上手に頼って解決しよう」という結論になりました。
いつも無口なお子さんでも本当は話したいことを抱えていて、自分となんとなく似ている人たちの中ではむしろ饒舌になる、というのが今回のイベントの気づきでした。
「発達障害のある人はコミュニケーションが嫌いなのではなく、その方法が特異だったり苦手意識が強かったりするだけ」とよく言いますが、まさにそれを目の当たりにした感じです。
次回開催のご要望もたくさんいただきました。ぜひ開催したいと思っています。
*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます